COGHLAN’Sの変遷
COGHLAN’S(コフラン)は、カナダのアウトドア小物のメーカーである。緑のパッケージで、ちょっと便利な商品を数多くラインナップしている。シェラカップも出しているが、同じ型番ながら年代ごとにディテールが異なるので、その違いを追いかけるのがとても楽しい。
基本的に8oz(当サイトでは300mlと表記)の7625BPと、500ml(一部400mlと表記されているものもあり)の8555の二つのラインナップがあるが、製造がU.S.A.→Japan→Korea→Chinaと移り変わっており、価格を抑えつつ商品を提供し続ける努力がうかがえて好ましい。
7625BPのバリエーション
U.S.A.製造
パッケージの記載によると1975年のU.S.A.製で、シンプルなCOGHLAN’Sの刻印がある。
[1975 Made in U.S.A (細字)]
同じ1975年のU.S.A.製で、COGHLAN’Sの刻印の”C”の部分が太字になっているものもある。
[1975 Made in U.S.A (太字)]
Japan製造
続くのは1982年のJapan製。これ以降、カップ本体にはCOGHLAN’Sの刻印がなくなるので、パッケージがないとNo Brandとの区別がつかないのが厄介なところである。
[1982 Made in Japan]
Korea製造
次は1992年のKorea製。パッケージはこの後しばらくこのデザインが踏襲されるが、”NON-RUST”のマークが赤いので、ここでは赤ロゴと呼ぶ。
[1992 Made in Korea (赤ロゴ)]
China製造
1992年モデルは、途中から製造がChinaに変わる。当初は赤ロゴという認識しかなく、この違いにはなかなか気付くことができなかった。
[1992 Made in China (赤ロゴ)]
2004年モデルからは、”NON-RUST”のマークが白くなる。ここでは白ロゴと呼ぶ。製造は引き続きChinaである。
[2004 Made in China (白ロゴ)]
そして一番新しいのが2015年モデル。パッケージは廃されてシールとなった。細かく言うと、型番も7625BPではなく7625と表示されている。
[2015 Made in China]
8555のバリエーション
Korea製造
8555は、U.S.A.製、Japan製は存在を確認できていない。確認できているのは、1984年のKorea製からである。
[1984 Made in Korea]
China製造
7625BPと同様に、パッケージデザインは同じであるが、China製に切り替わる。
[1984 Made in China]
そして2006年にパッケージデザインが一新されるが、引き続きChina製である。
[2006 Made in China]
最新は2014年モデル。パッケージが廃されシールとなった。サイズの表記も、500mlから13.5oz./400mlに変更されている。
[2014 Made in China]
イレギュラー
1984年モデルにおいて、ちょうどKorea製からChina製への切り替えの端境期だったのか、あるいは販売過程で中身が入れ替えられたのか、パッケージはMade in Korea表記ながらカップ本体の刻印はChinaというものがあった。
[1984 Made in Korea (パッケージはMade in China)]
同じく1984年モデルにおいて、パッケージはMade in Korea表記だが、カップ本体に刻印がないものも見つかっている。
[1984 Made in Korea (刻印なし)]
前述の通り、パッケージがないとCOGHLAN’Sなのか判別が難しいが、形状からCOGHLAN’Sと推定されるもので、Made in Koreaの刻印ピッチが広いものが確認されている。
[1984 Made in Korea(推定)(刻印ピッチ違い)]
この他にも、7625BP/8555ともに、ハンドルが曲線のタイプと直線のタイプを所有しているが、これはバリエーションと言えるものなのかどうか見極められていない。今後、進展があれば、追記を行いたい。